突然ですが、ピカソの絵の意味ってわかりますか?
私は学生時代、教養科目として西洋美術史を学んで以降、すっかり美術に詳しいつもりでいました。
ただ、近代アートは全く理解ができないと頭を悩ませていました。
今日は、そんな方に明日すぐにでも近代アートを見に行きたくなるような著書を紹介します。
なんと、この本は、あの嵐の大野智さんが自粛期間中のイベントでも紹介したことで話題になりました↓↓↓
https://twitter.com/diamond_sns/status/1266593882495541249?s=20
本構成と効率的な読み方
この本は、8章で構成され、
最初の2章では、なぜ”アート思考”が注目されているのかについて、
後半の6章では、20世紀以降の優れたアート作品を紹介し、その題材を使ってアウトプット観賞(=アート作品から自分なりの考えを促すような思考練習)の授業を展開してくれます。
- PROLOGUE 「あなただけのかえる」の見つけ方
- ORIENTATION アート思考って何だろう – 「アートという植物」
- CLASS1「すばらしい作品」ってどんなもの? - アート思考の幕開け
- CLASS2「リアルさ」って何だ? – 目に映る世界の”ウソ”
- CLASS3 アート作品の「見方」とは? – 想像力をかき立てるもの
- CLASS4 アートの「常識」ってどんなもの? – 「視覚」から「思考」へ
- CLASS5 私たちの目には「なに」が見えている? – 「窓」から「床」へ
- CLASS6 アートってなんだ? – アート思考の極致
忙しい方へのおすすめの読み方です。
- なぜ”アート思考”が重要かを抑える。(本書1~2章)
- 3章以降は、イラストをパラパラめくり、その絵を1分ずつ眺めて自分なりの感想を持つ。
その後、文章は太字の部分だけ追う。 - Kindleで読む。紹介されている絵を拡大して見ることができる。
大体1時間弱くらいあれば読むことができました。
本書で印象に残った箇所の引用
「自分だけのものの見方」を持てる人こそが、結果を出したり、幸せを手にしているのではないでしょうか?
じっと動かない絵画を前にしてすら「自分なりの答え」をつくれない人が、激動する複雑な現実世界のなかで、果たして何かを生み出したりできるのでしょうか?
花職人が(フラワー)アーティストと決定的に違うのは、気づかないうちに「他人が定めたゴール」に向かって手を動かしているという点です。
ルネサンスの時代には、「画家が書きたいものを自分の好きなように描く」という考え方は、ほとんどありませんでした。
(中略)
彼らは、「アーティスト」というよりも、注文によってかぐや装飾具などをつくる人たちと同じ「職人」として扱われていたのです。
感想(本を読む前と読んだ後)
「タンポポの絵を描いてみよう」と言われたら、どんな絵を描きますか?
次に、何の絵が描きたかったと思います?(すみません、下手くそで)
そう、タンポポです!
でも、タンポポって、いつもこの状態なのでしょうか。
このイメージはタンポポのほんの一部でしかなく、1年のほとんどはただの草です。
私は表面に見えている、一番特徴的な部分を切り取っただけ。
タンポポ一つをとっても、本当はもっと多様な見方ができるはずなのです。
私は、美術館に行くと、キリスト教絵画の題材を当てるのが好きです。
「これは大天使とマリア様が描かれているから『受胎告知』の絵だろう!!」
という楽しみ方をしていました。
近代アートはそれがない、だからわからないと思っていました。
また、仕事の時でも、上司に対して「先日の発言の意図を汲み取って資料を作成しました。認識合っていますか?」と尋ねたところ、上司が大激怒!「君は私の認識で答え合わせをするな!それなら一人で資料を作った方が早いのだ!!」と。
日本の教育では、総じて数学のように答えのあるものを正しく正解することが良しとされます。
私は、それはもう典型的な答え合わせ人間でした。
次に近代アートを観に行く時は、この絵は何を切り取ったのか、
物事の見方を考える訓練をしたいと思います。
おわりに
最後まで読んでいただきありがとうございます。
当ブログでは他にもアート関連書籍をご紹介しています。
ぜひお立ち寄りください!
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