【書籍紹介】『ITビジネスの原理』尾原 和啓  (著) を読んだ感想と考察-ITビジネスを成功させるためには-

こんばんは。

昨今の不景気の影響で、新たにインターネットビジネスに挑戦する人が増えているようです。
実際、簡単にオンラインストアが開設できるプラットフォーム「Shopify(ショッピファイ)」のユーザーが、
3月から4月にかけて5割増加したと日経新聞が報じています。↓

日本経済新聞

新型コロナウイルスの影響で、外食や卸売業でも電子商取引(EC)の活用が急速に広がる。ECの基盤サービス世界大手、ショッピ…

そこで、今日は、『ITビジネスの原理』という本を読んだ考察という形で、
ITビジネスと従来からのモノ売りビジネスとの違いや、
ITビジネスの今後の可能性について書きます。

ITビジネスと従来型モノ売りビジネスの違い

ITビジネスも、従来型モノ売りビジネスも、人々が感じた価値に対して対価を支払う点においては共通しています。
ただ、インターネットの登場により、これまでになかった新しい価値が誕生しています。

細かい情報を集めて、新しい価値を生み出す

  • インターネットの最大の特徴は、空間(距離)的、時間的な制約なしに世界中を結ぶ
  • 「点在する情報を一箇所に集める」という作業はインターネットがひじょうに得意とするところ

例えば、ランサーズという日本最大級のクラウドソーシングサービスがあります。
そこでは、スキルや空いた時間を持った主婦が、小さな仕事を依頼したい人に対して、
小さな労働を提供することが可能になります。
もし、インターネットがなければ、この両者が出会うためにかかるコストは計り知れません。
例え手数料を取られたとしても、労働提供者と雇い主が簡単に短時間でマッチングできるならば、
人々はプラットフォームに対してお金を支払うのです。

同じように、人々はなぜ、Amazonを利用するのでしょうか?
端的にいえば、何でも揃っているからです。
元々、Amazonは本の販売から始まりました。
物理的な本屋さんとしては、ニーズの少ないニッチな本を在庫として置いておくのは、
売れ残りのリスクが高いです。しかし、そのようなニッチな専門書が欲しいというニーズはあります。
Amazonならば、買えてしまう。
ニッチなニーズも集めれば、それなりのニーズになります。

Amazonの歴史については、こちらの本が参考になるのでおすすめです。

 

利用者数が多いECサイトと、そうでないサイトがあったとします。
あなたはどちらを利用しますか?たくさんの口コミが集まっているサイトの方を選びませんか?信用力という点でも、
売る側にとって商品が売れる確率・買う側が商品に出会える確率という点においても、
利用者数が多い方が圧倒的に有利です。

消費者が価値を生み出す/CGM(Consumer Generated Media)

「ユーザ」そのものが商品になる

CGMとは英語を直訳すると、消費者が生み出すメディアのことです。

例には「食べログ」というサービスがあります。
ご飯を食べた人が口コミを記載するプラットフォームです。

従来型のモノ売りビジネスとは異なり、
顧客側起点の情報が集められるようになりました。

Amazonに勝てないのか?

ECサイトにおいて、規模の経済性を確立したAmazonが有利であることは先に述べた通りです。
しかし、それでは、もうインターネットでの商売はやりようがないのかというと、
戦略次第では、まだまだ可能性のあるビジネスです。

従来型のモノ売りビジネス以上に、戦略が重要です。

社会的関係性で勝負

社会的関係性とは、平たくいえば、SNSのフォロワーのようなものです。

本当に仲がいいのは30人くらいだけど、1000人の友達がいるなど、薄い人間関係が重要ということです。

先ほど述べたように、インターネットでは信頼を獲得することが難しいため、
少しでも”知っている人”から価値が欲しくなるというのは納得です。

本当は会ったことがなかったり、そこまで仲良くなくても、
毎日投稿を見ているうちに親近感を覚えたりします。

いい例が浮かびませんが、近い例でいえば、
俳優の星野源さんは、逃げ恥やうちで踊ろうなど数多くのムーブメントを起こしていますが、
その現象も、星野源さんに親近感を覚えているクラスターの影響力が大きいからとも言われていますね。

Twitterのフォロワーをお金で買ったり、一生懸命インフルエンサーにアピールしたりするのは、
それだけフォロワーが重要な世の中になっているのです。

ストーリー性で勝負

著者は楽天の取締役ということもあり、
楽天のビジネスに勝機があると言っています。

実際にAmazonと楽天のサイトを比較すると、
全くサイトの見た目が異なることに気がつきます。

あえてキツイ言い方をすると、楽天は見にくいこともありますね。

しかし、日本のAmazon Primeの料金は世界で比較してもとても安く、
その裏には日本には楽天があるからだと言われています。
どういうことかというと、Amazonは市場を独占できれば、どんなに値段が高くてもユーザーが利用してくれるため、
Amazon Prime会員の値段を引き揚げていくのです。
要するに、世界的に見ると、日本ではAmazonが市場を独占しきれていないということになります。
これだけ聞くと、楽天さんありがとう〜と窓から叫びたい気持ちになります。

楽天の売りは、ストーリーです。
どんな人が、どんな想いで、その商品を作ったのかが重要で、
多少サイトが素人らしいのは、それはそれで仕方がないのです。

楽天は、ストーリー性でAmazonの独占を妨げているということになります。

[おわりに]最近の著者の活躍と「キャラ経済」(STP?)

引き続きご活躍されています。
最近だと、「キャラ経済」という言葉を使っていらっしゃいます。

note(ノート)

西野亮廣さんのキャラ経済という定義と投げかけが アフターデジタルの影響もあって定着してきた信用経済の台頭の中 信用経済…

言っていることは一貫していて、ストーリーで勝負という話の発展系のように見受けられます。

あえてフレームワーク的な言葉を使うならば、
STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)が重要と言えるのかな、
と個人的には考えました。

仮に、服という市場に、白い服が欲しい人と、黒い服が欲しい人がいたとして、
どちらの市場を狙うのか。両方狙おうとして、グレーの服を売っていては、
白い服が欲しい人にも、黒い服が欲しい人にも売れなくなります。

市場を分解し、どの市場を狙うか狙いを定め、どういうポジション(つまり市場におけるキャラ)を演じると、
自分に勝ち目があるのかを考える必要があると言えるでしょう。

書籍情報(2020/5/27時点)

おすすめ度
公開年2014年
著者尾原 和啓  (著) 

最後に、最近の著者の本をいくつか紹介しておきます。

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